気ままに生きます

人生いろいろ

映画 「ライフ」 感想

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未確認生命体×宇宙船。
同名の名作映画があるがこれはまた別の作品。
ありそうでなかったスリリングな設定で、船内に「何か」がいるという、パニックを助長する演出が終始あり、スクリーンから目が離せなかった。

血飛沫が上がるシーンも無重力空間の船内では一滴一滴が水玉のように噴き出し、恐怖心が一層増した。
目を塞ぎたくなる、逸らしたくなるけれど怖いもの見たさで薄めで見てゾッとするような場面や、突然ピンチに巻き込まれる場面が散りばめられているパニック映画の醍醐味が凝縮された作品だった。

ラストシーンも非常に良かった。大抵の映画は残り30分ほどで結末が見えるが、今回に関してはさすがにこの展開は予想していなかった。
「ライフ」というタイトルが未確認生命体とラストで生命体を倒して無事地球に帰還する人間の命の2つにかかっているみたいな意味があるんでしょという自分自身の想像を見事に裏切られた。

 

個人的には「メッセージ」でもこれくらいのガチガチのバトルを期待してただけに今回のストーリーは非常に満足。

続編があるのか。気になる。

今まで誰にも言えなかったこと

僕には妹が2人に入るが、

その内長女は実は障害を持っている。

 

そして、妹は肢体不自由の身体障害者でかつ話すことができない知的障害者であり、いずれも最重要度「A」である。

生後間も無くなんらかの発作を頻繁に起こし、その発作が原因で脳に重い障害を持ってしまったらしい。

ただ発作が原因ということは分かったが、何故発作が起こったのか、何故障害が起こったのかまでは全く分からない原因不明の病気らしい。

 

おそらく、僕自身の1番古い記憶が、妹が入院している病院の光景でそこには大きな汽車があり、無邪気に何も考えず、遊ぶことを楽しんでいた。

 

今では、妹は優秀な先生のおかげで発作も収まり、食事もとても好きで、笑い声もよく見せてくれる。しかし、歩いたり、話をしたりすることはできない。

 

なぜこんな話をしたのかというと、今日実家から手紙が届き、妹と両親が染色体や遺伝子などの検査を受け、国レベルの遺伝子治療チームに原因を追求してもらうことになったからだ。

この子は一生人と話すことがてきない、あらゆる薬を試したが原因が分からないと言われ途方にくれたという話を母からよく聞いた。

 

しかし、検査によってひょっとしたら数年後には原因が分かるかもしれないし、僕が生きている間に妹と話すことができるかもしれない…と考えると涙が止まらなくなった。

今は障害を生かすための治療は進んでいても、治す治療が進んでいないのが現状で、過度な期待は禁物だがそれでも僕に取っては青天の霹靂のような気分がした。

一生話すことができないと諦めていたので。

 

そして、もう1人の妹は現在教育大学に通っており、養護学校の教員を目指している。昔は毎日喧嘩をしていたが、今となっては尊敬している。

自分だけが全く関係のないフィールドにいていいのか…とは思うがまずはこっちで少し社会経験を積もうと思う。

小林麻央さん

今日は健康診断のため昼から一時会社を離れ都内の病院に行きました。

ちょうどその頃に市川海老蔵さんの記者会見が始まりました。その会見を見て思わずウルっときてしまいました。

 

確かに小林麻央さんが34歳という余りにも早い年齡で天国に旅立たれたことに関しては家族や本人にとってもこれほど無念なことはないと思います。

 

ただし、本当の本当に最後の息を引き取る瞬間に愛してると言える関係性って人間として何か根源的なところでこれほど価値があることはこの世には存在しない、そう思うのです。

 

お金とか名声とかどうでも良くて将来自分もこういう最後の瞬間を迎えることができれば素敵だなあと感じました。

 

んーそのためにはどこで最後を迎えたいとか、例えばそれが大阪だとか、誰に看取って欲しいとか、子供であるとか、じゃあいつまでに結婚しないといけないのか、そういう関係性になるために子供達とどういう付き合い方をすれば良いかとか、余暇や給与が十分にある会社だとか、今の会社にいつまでいるべきかとか色々考え込んでしまいました。

映画 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 感想

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過去と現在を行き来する映画は多いが、この映画は少し分かりにくいので集中して見る必要がある。
ただ、その魅せ方が秀逸。

核心には触れず少しずつ過去を描写していくことで、主人公の身に何があったのか、なぜマンチェスターバイザシーを離れたいのかその理由が少しずつ紐解かれる。

また、行間を読み取るシーンが多く、まるで小説を読んでいるかのような感覚に陥った。

船上で主人公に釣りを教わっていた男の子が10年後に彼女に船の操縦方法を教えている場面が好き。

もう一度見たくなる映画。

映画 「葛城事件」 感想

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最初から最後まで胸が痛む、ひたすら鬱描写の映画。

他人に暴言を吐きすぐにカッとなる父。
気が弱くリストラされたことを言い出さずに自殺してしまう兄。
部屋に引きこもり人生に絶望した後無差別殺人を犯した弟。
あらゆる出来事に精神が参ってしまい入院してしまった母。

苦労して建てた憧れのマイホームで自殺を図る父はさすがに見ていられなかった。
かつては幸せにあふれていた場所で死を選ぶってどういう気持ちなんだろう。

自殺した兄の最期の言葉。
レシートの裏に一言「申し訳ない」。
横でほくそ笑む弟。
この辺りはさすがにきつかった。

この映画で1番いいシーンは最後の晩餐と称した父親以外の3人が団欒している場面。
父親は後々、「俺が何をしたっていうんだ」「俺だって被害者なんだよ」と嘆いていたが、このシーンを見て全ての原因は父親にあるような気がした。もちろん兄弟個人の問題ではあるが常に暴力的で乱暴な父が蒔いた種と言っても過言ではない。
しかし、こういう親は世の中に結構いる。
弟が無差別殺人をしたことだけが事件なのではなく、この家庭に起こった出来事そのものが「葛城事件」なのであろう。
この映画はいわば「闇金ウシジマくん」みたいな映画なんだと思う。

いつあなたがこうなってもおかしくない。
という社会に対してメッセージを発しているような気がした。