気ままに生きます

人生いろいろ

映画 「ナイトクローラー」 感想

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結局、人間って言うのは外面では取り繕っていても下賤な話題が大好きなんですよね。

他人のプライバシーを詮索するなんて趣味が悪いなあと思いつつもどこかで必要以上の事柄を知りたい好奇心があるわけです。事故現場に来る野次馬や人が困っているのに平気でカメラで撮影する人はどこにでもいるのです。ワイドショーでは四六時中芸能人のスキャンダルが垂れ流されていますし、心の片隅では文春砲を期待しているものなんです。

このナイトクローラーなんてまさにそういった人間の汚い面を惜しげもなく映し出した見事な作品だと思います。

 

主人公は定職も学歴もない盗みで生計を立てている人間ですが、ある日パパラッチの現場に遭遇します。そこから見よう見まねで小型カメラでスクープの瞬間を撮影し、徐々にテレビ局からの信頼を得て成り上がっていきます。

 

同業者の不幸をもスクープとして取り扱いカメラを回し続ける主人公。ある種の狂気が感じられましたが、いわゆるカリスマ的な存在の人は何かしらの狂気を持っているんだと思い知らされました。

 

一見地味な題材から徐々にストーリーが加速し、手に汗握る場面が繰り広げられる展開に最後まで釘付けになってしまいました。目を細めたくなる光景がかなりありましたが、それでも見たくなる人間の心理を上手く活用した作品だと思いました。

鍵アカ

突然ですが鍵垢ってなんか偉そうじゃないですか?

例えば仮にこちらがフォローしても相手の許可がなければ見れないっていう。社交のためのという意味がsocialにはありますが、何マウントポジション取ってsocial拒んでるんやっていう。それSNSちゃうやん…!

ちなみに自分も会社の人間とかにツイート見られたくないので鍵かけてた時がありました。

基本的に鍵垢にする理由ってそういうもんですよね。申し訳ありませんでした。

お部屋

今日は就職に備えて家探ししてきました。

家賃補助なしのくそなのでそりゃもう大変です。

渋谷区某所で7万弱のめちゃくちゃ狭い築10年に満たない新し目のアパートに決めました。

高いなあ…東京にしたら安いですが

 

写真はないので絵を描きました。

何でも揃ってる住み良い街で駅からも劇近なのでみんな是非来てね。

 

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ローグワンを見たので感想を書きます

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いやあ良かったです、ローグワン。

デス・スターの設計図を奪った、というあの一行からここまでストーリーが膨らむものなんですね。

正直今回の作品はライトセーバーも出てきませんし、結末も初めから想定できるものです。

しかも正史では日の当たらなかった人たちにあえてスポットを浴びせました。

それでも圧倒的なCGや憎めないドロイド、勇敢な反乱軍の戦士たちは心を打つものがありましたし、1話完結な分展開も早くて良かったです。

やっぱり自分はこういう個々が自らを犠牲にしてまでも1つの目標を達成し、希望を未来へと紡いでいくというストーリーが好きなのかもしれません。

ラストでレイア姫のシーンへと繋がっていく場面も胸を打たれましたし、改めてエピソード4 新たなる希望というタイトルがルークという新たなジェダイだけではなく、デス・スターの設計図にも込められているんだということが分かり感慨深い気持ちになりました。

と、同時に「フォースと共にあらんことを」という言葉にこれまでで最も重たい意味を感じました。

個人的にはいつもとは逆の、お馴染みのライトセーバーでの一騎打ち以外の展開もあってもいいと思っていたのでとても新鮮な気持ちで観賞することができとても満足しました。

 

ただ序盤は誰が誰なのか人物関係が中々掴めず戸惑った、というのは確かにありました。

 

そういえばR2やC3、ターキンなども登場していて少し嬉しかったです。

 

帰りに2900円投資して得たデストルーパー。

UFOキャッチャーのダークサイドに堕ちた瞬間だった。

 

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映画 「サウルの息子」 感想

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最近は意図せず戦争を題材にした映画を見ることが多いです。その中でも、この「サウルの息子」は忘れられない作品になりそうです。

 

舞台はアウシュビッツ=ビルケナウ収容所。主人公サウルは同じユダヤ人の死体の後処理をするゾンダーコマンドという仕事をしていた。(もちろんこのゾンダーコマンドも責務を終えた数週間後に殺される。)その中でサウルはガス室で発見された自分の息子を埋葬するために奔走する、というのがあらすじ。

 

まず、この映画は撮影方法が特殊で終始サウルをアップで映し、背後はボヤけてよく分からないという手法で撮られています。

それは余りにもおぞましい収容所での光景をあえて見せないという意味もあると思いますが、やはり同胞の後始末をするサウルの閉ざされた心理状態や見る側をサウルの視点に引き込ませリアリティを際立たせるという意味もあると思います。

 

ただ、ホロコーストやユダヤについての知識がないと多少分からないことがある気もしました。なぜ亡くなった息子を火葬ではなく土葬にこだわるのかというと、ユダヤ教ではきちんと埋葬すると正しい者は墓場から蘇り幸福を得られるという教えがあるからだそうですし、ラビ=聖職者、カディシュ=賛歌というのも自分の知識ではテレビのリモコンを一旦停止して調べてみないと分かりませんでした。

 

この映画で最も気になったは結局「サウルの息子」とは誰なのかという点です。埋葬しようとした「息子」はどうやら物語が進むにつれて本当の息子ではないということが分かってきます。ではこのタイトルはどういう意味なのか。ラストの場面では、処刑の日がそこまで迫っていたゾンダーコマンド達が反乱を起こし脱走します。その脱走の折にサウルは「息子」の遺体を持ち出しますが、川を渡る際に手放してしまいます。仲間は彼を励まし、小屋で小休止することにします。その時、ある少年がこちらを見つめているのにサウルのみが気がつきます。これはゾンダーコマンド側の立場に立つと非常に危険な状況ですが、サウルは何故か仲間に知らせるどころか作中で初めて笑顔を見せます。その後、少年は自らの自由と引き換えにドイツ兵に居場所を知らせサウルらは射殺されます。そして、少年が森の奥へ走り去っていくシーンで物語は幕を閉じます。

サウルにとって自分の命は元々拾われた命であり、「息子」が川に流れた瞬間、彼の中でそれ以上生きる意味を無くしたことも後方で足取り重く歩くシーンからも読み取れます。

それでもあの微笑みを見せたのは、「息子」の無念は果たせずとも自分の代わりに未来のある子供を助けることができた安堵感や恐ろしい歴史の代弁者として後を託すことのできた安心感から故のことだと個人的には思いました。本来は、「息子」を土葬し、将来蘇った時にその有り様を伝承してもらうことが目的だったからです。それは今こうして忌々しいホロコーストの歴史を映画を通して垣間見ることのできる私達へのメッセージというメタ的表現でもあるとすると、なんと作り込まれた美しいクライマックスなんだろうと感じました。

 

2016年私的映画ランキング

昨年はいい映画が多かったですね。とは言っても映画館で見たのは15回ほど、DVDで見た昨年公開の映画は5、6本ですがその中でも良かった映画を今日は発表させていただきます。

 

 

10位 ルーム

父親の手によって納屋に隔離された母子の物語。以前感想を書きました。まあー子役の演技がうまい。

 

9位 オデッセイ

論理無双で科学的に火星で生き残る方法を導き出しているところが面白い。何をしているのかよく分からないけれどすごいというヒカルの碁現象と同じ。

 

8位 君の名は。

老若男女に大人気の映画ですが実はストーリーが複雑。ツッコミどころはありますが、細かいところは気にせず背景の繊細さとRADWIMPSの音楽を楽しみましょう。

 

7位 ハドソン川の奇跡

ハドソン川に不時着し多数の人命を救った実話を基にしたノンフィクション。その輝かしい功績の裏で機長は審議会に不時着する必要があったのか嫌疑をかけられていた。

プロであることの自覚と誇りを持っていれば自分が起こしたすべての行動に責任を持つことができる。自分もこれからの人生で胸を張ってこれだと言えるものを手に入れていきたいです。

 

6 レヴェナント

レオ様かっこいい。ほとんどが雪山のシーンですが映像が非常に美しい。絶体絶命の死線を何度も超える主人公。復讐は時として個を動かす最大の原動力となりうる。とてつもなく濃度の濃い作品。

 

5 ドントブリーズ

盲目で1人暮らしの老人の家に泥棒3人組が侵入するも実はその老人は退役軍人で返り討ちに合い逆に命の危機に瀕する、という話。公開されている劇場は少ないですが、まだやってますよ。是非映画館で見て欲しい迫力満点の作品です。目の前にいるのに見えていない、見つけられていない状況を逆手に取った怖さ。

 

4 シビルウォー

まさにマーベルオールスターズ。劇場で見た頃は完全に理解できていませんでしたが、過去の作品を見てから改めてもう一度見ると気づく面白さ。僕はトニースターク社長が好きです。ドクターストレンジ楽しみです。

 

3 ズートピア

 

ズートピアでは草食動物も肉食動物も暮らしています。まさに人種のるつぼ。ディズニー映画は毛ほどもみませんがメッセージ性の強い作品だなと感じました。次のシリーズで今作を超えられるのかが気になります。

 

2 この世界の片隅に

戦争映画ではなく、あくまでも戦時中に生きた人を描いた映画。「また空襲かー」というセリフから何とも言えないリアリティと無情さを感じました。主人公のすずさんを演じるのんの訛り口調がまたいいですね。

 

1 怒り

冒頭から観客を釘付けにする怒りの血文字。そこから展開される3つのストーリー。怒りとは何か。相手に対する怒り、自分に対する怒り。仰々しく慟哭する映画は好きではありませんでしたが、この「怒り」はそれを裏付けるだけの理由があります。今年唯一複数回劇場で見た作品です。

 

 

以上です。

先日見たヒトラーの忘れものも2016年公開ですが、年が明けてから見たのでなんとなく外しました。

今年は80本くらい見たいですね。時間があれば。

 

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