気ままに生きます

人生いろいろ

2017年 公開映画21〜25本目「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」「ベイビードライバー」「三度目の殺人」「パーフェクトレボリューション」「散歩する侵略者」 感想

21.打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

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まずこのタイトル、実は本編とは全く関係ないのです。
打ち上げ花火は自称ビッチのなずなちゃんが典道くんを誘うための道具なだけでどの角度から見ようと関係なかった。
まあ結果的には横からも下からも見てるんですけどね。
映像は綺麗でしたけど何故あの光り輝く玉を投げたらタイムリープするのか、序盤で突然典道くんがキレて殴ったのは何故か、最後のシーンで夏休み明けに典道くんがいなかったのは何故か(2人の世界に行ってしまったというまさかのホラーオチ?)みたいなよく分からないシーンが多かったです。

君の名は。感覚で観た人が阿鼻叫喚する、そんな映画です。

 

 

22.ベイビー・ドライバー

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冒頭からカッコいい映画にハズレなし。
ロックミュージックをバックに追跡者を次々と振り切る超絶ドライビングテク。こういうカッコ良さは不変でしょうね。横に座っていた女の人も終始前のめりでした。

BABYが持っていたプレーヤーはiPod shuffleでしょうか、あれは。音楽オタクなら容量が最も大きいshuffleを絶対に使いたくなるんですが今はもう生産していないんですよね。1曲中に一通り終わらせる演出にも思わずああ〜いいと唸ってしまいました。ギターソロとかメロディアスな部分で派手なアクションを重ねてくる点も◎。

冒頭の音楽を聴きながらコーヒーを買いに行くだけのシーンなのに何故か心が弾んだあのロングカットとかBABYが生活の雑音をリテイクして作ったオリジナルのテープとかその日の気分で変えるために持っている複数台の音楽プレーヤーとか全部が自分好みでした。

物語としても飽きさせない展開で、彼女のデボラの呑み込み力というか対応力早過ぎだろと思いましたが、まあいいや。

この音楽映画を劇場で観れたのが本当に良かったです。

 

 

23.三度目の殺人

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あえて結末を描き切らないことで観る者に考える余地を残すタイプの作品。

三隅(役所広司)が元上司の社長を殺した本当の理由は社長の実娘、咲江(広瀬すず)が脚を悪くしている点で三隅自身の娘と何となく重なり、なおかつその気にかかる咲江が性的虐待を受けているということに強い憤りを感じたからではないでしょうか。
回想シーンで三隅と咲江が社長を鉄棒で殴りつけている場面がありましたが、三隅が咲江を庇い、罪を一手に引き受け、死刑を受け入れるいわば自分を殺すことそのものが「3度」目の殺人のタイトルの真の意味なのかもしれませんね。

まだ垢抜けていない、けれども強い何かを訴えかけるような眼をしている広瀬すずの演技は、不憫な状況に置かれ辛い過去や現状を抱える咲江の役にピッタリ合っていたように感じました。
斉藤由貴も中々エグい役だったので昨今のニュースと合わせて「うわあ」という気持ちになりました。

 

 

24.パーフェクト・レボリューション

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この映画のメッセージを全て受け入れることは自分にとって少し難しいというか辛かった。

僕の妹は重度の身体障害を抱えており、言葉を話すことも自由に身体を動かすこともできない。
そしてそういった事実を人前で積極的に話すどころか家族構成を聞かれても曖昧に交わしていた。

それは何故かというと、世間一般の障害者に対して思うところがクマピーの親戚がぶち撒けたあの容赦のない言葉に全て集約されているからである。
もちろんあんな侮蔑的な言葉を人前、ましてや障害者の前で言うことはないが、心の底では多かれ少なかれ障害者に対して皆偏見やそして気遣いという名の差別を持っている。
そして、それは身体障害者の妹がいる自分にも当てはまる。

この映画は障害者にも性欲があるんだという所を入口として、本質的な部分では障害者自身が抱える心の葛藤や障害者に対して周囲の人達は何を思っているかというパーソナリティーな面を描いている。
だからこそクラブでクマピーが電動車椅子で若者集団と踊るシーンであったり、ミツに妻を殺されかけた恵理の夫がクマピーとミツの接触を幇助するようなシーンは嘘くさく見えてしまった。
というかそもそも障害者がクラブに来てああいう感じになるのだろうか、とは思った。所々にチープでそんなバカな、という場面が散りばめられているが、ただ逆にそれが奏功しているのかもしれない。
自分はこの映画を観て逆に障害者の人が何を思うか気になる。
障害というテーマに深く切り込んだ映画ではあるが結末はあやふやで後はご想像にお任せという展開。

結局はクマピーの人柄で成り立っている関係性なんだと思ったし、彼は本当に強い人だと感じた。そしてこのような役はリリーフランキーにしかできないと思う。

 

 

25.散歩する侵略者

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中盤までは鼻に付かない程度の絶妙なラインのシュールさで、先の読めない展開が続きワクワクしたが、結局宇宙人サイドが人間の持つ愛という感情の素晴らしさに負けたみたいなありふれた、よく分からない結末なのは残念。
最後のCGも何あれ。久しぶりにチープな映像を見た。
長澤まさみは可愛いです。