映画 「勝手にふるえてろ」 感想
心の中に主人公ヨシカを飼っている私、オレにオススメの映画です。まるで自分の心の中を覗かれているのか…?と自分語りをしたくなる作品。
喪女で、慣れない場ではガチガチのコミュ障かと思いきや、1人になると途端に「F××k!!!」と大声で叫んだり、次々と枚挙にいとまがないくらいに罵詈雑言や皮肉をまくし立てる松岡茉優の演技の振れ幅が良かったです。
自分の身の回りで起こった出来事を曝け出していたあのコンビニ店員も、釣り人も、カフェ店員も、駅員も本当の名前は知らないばかりか会話をしたこともなく、10年間憧れ続けたイチにさえ君呼ばわりされ名前を覚えられていなかったヨシカ。そんな自分の存在そのものを認めてくれる人がいなかった中で唯一、江藤さんと名前を呼んでくれた二。手の届かない高嶺の花よりも身近なところで自分を大切にしてくれる人と一緒になったほうが幸せですよね。誰かに認められることは素晴らしいこと。ラストシーンで初めて二のことを桐島くんと本名で呼ぶのがいいですよね。ヨシカの中で二がイチの次でしかなかっただけの存在から桐島くんという一個人としてかけがえのない存在に変わった事が読み取れます。
BGMが隣人のオカリナという斬新な試みがあったり、かと思いきやロックマンエグゼのようなピコピコサウンドがあったり音楽も魅力的でした。
ボイスメッセージの1なら削除、2なら保存のくだりがしたかったから2人の彼氏はイチと二だったんでしょうか?笑
ちなみに学生時代のイチなんですが完全にベボベの小出祐介でしたね。こいちゃんそっくり!と思ってるのは自分だけかと思いましたが宇多丸師匠も思ってたみたいで安心しました。ちなみに勝手にふるえてろ、宇多丸師匠も大絶賛です。
しかし印象的なセリフが多い映画でした。
二「そんな若い年齢で何かを成し遂げた人なんていないよ」というセリフに対して、
ヨシカ「ジャンヌダルクがいる!!」
という返しには思わず爆笑してしまいました。
大切な時に使ってと言われた赤い付箋をわざわざ二を家まで呼び寄せた時に使うなんてヨシカやるなあ。1度目は付き合ってくれとしか言わなかった二が結局最終的に大好きとヨシカに伝えるところとか…そりゃ付箋も剥がれるし、スマッシュも決まりますよね。心理描写にも伏線があって良かったと思います。
実は年末と年明けに2回観てしまいました。2回目でもしっかり笑えました。
最後にこれだけ言わせてください。
ザッツビューティフルサンデーだよ!!