気ままに生きます

人生いろいろ

2017年 公開映画16〜20本目 「ハクソーリッジ」「銀魂」「メアリと魔女の花」「スパイダーマン ホームカミング」「ダンケルク」感想

16.ハクソー・リッジ

f:id:pccityboy:20171227000048j:image

戦争映画においてここまでテーマを詰め込んだ映画はそうそうないです。
入隊に行き着くまでの経緯から、戦闘のシーンまで書ききった隙のない濃密な作品。
プライベートライアンブラックホークダウンを超える戦場でのリアルな光景には思わず息を飲んでしまいます。

ただいち日本人としては日本兵の描写がいささか雑だったような気がしました。
あと気になる点としては、演出の都合もあるとは思うのですがあの高過ぎる絶壁から数日間に渡って敵兵に見つからずに1人ずつ人間を下ろしたり、人1人を背中に担いだり引きづりながらも銃弾をかわしていくのは少し無理があるかなあと。衣食住を共にした仲間達があっけなく犠牲になっていく現実を描いた一方で少々フィクション的な描写になってしまっていたことが残念。もちろんそれが嘘や脚色であるとは思っていません。

個人的には主人公が語る、自分は戦場で命を助けることのできる唯一の人間というセリフが印象的でした。戦地で武器を持たない救護兵だからこそ言える名言です。無慈悲なほどに肉片が舞い上がるまさに死と隣り合わせな場所で最も脆く尊いものを必死に護るその姿には涙を禁じ得ませんでした。

 

 

17.銀魂

f:id:pccityboy:20171227000258j:image

橋本環奈も長澤まさみ安田顕中村勘九郎も良かったといいますか、体当たりの演技でしたね。
特に橋本環奈はアイドルなのに白目を剥いて鼻をほじり、卑猥な言葉を惜しげもなくまくし立てており尊敬の念すら抱きました。

銀さんは途中から何かのおふざけのように思えて小栗旬おばたのお兄さんに見えてきました。

新八はもうちょっと冷静でも良かったかもしれません。よく痛い女子が新八風のツッコミをやっていましたが、あれを見た時と同じような感覚。さすがの菅田将暉でもキツかったですね。

パロディも豊富で良かったんですが普通のギャグがもう少し欲しかったです。
そしてやっぱり改めて銀魂のシリアスはそもそも内容がつまらない、ということを思い知らされたました。

ただお馴染みの役者の普段見れない一面が見れただけでも良かったです。

後、佐藤二朗佐藤二朗。来年は佐藤二朗役で出ても大丈夫なくらい佐藤二朗でした。

 

 

18.メアリと魔女の花

f:id:pccityboy:20171227000659j:image

嫌いじゃないですよ。
食べ物も美味しそうだし、メアリも可愛げがあるし、ストーリー自体も伏線が回収されていて分かりやすいですし。

でも夜間飛行という花が強大な力を持っているとか、空中に浮かぶ島のようなものが舞台とか完全に飛行石とラピュタでした。
黒い猫がパートナーで言うことの聞かない箒を操って、空を飛ぶのも完全に魔女の宅急便そのものでした。
かつてのジブリシリーズでどこかで見たような既視感のあるシーンのオンパレードで、オリジナリティに欠ける印象。

あとエンドロールの感謝ってなんなんでしょう。宮崎駿高畑勲鈴木敏夫にお世話になったのは分かりますが…
やっぱりジブリの幻影を追い求めているんだなあと思ってしまいますね。

結局観終わった後にこれがメアリのテーマだと感じるものが無くて、ジブリの良いところをツギハギで繋げたような作品になってしまったのかなと。

 

 

19.スパイダーマン ホームカミング

f:id:pccityboy:20171227001035j:image

トニースターク派の自分としては最高の作品でした。やっぱりカッコいいよ社長は。
あんなにキャプテンと喧嘩したのにちゃっかり改良版の盾作ってるところとかいい奴すぎるでしょ。
ラストシーンもイカし過ぎてるし、この映画の主人公はトニースタークだっけと錯覚しました。ポッツさんも良かったですねー。

肝心のスパイダーマンもそれまでは近所のお助けマン的ポジションだったのが、物語が進むにつれてヒーロとしての意識が芽生え成長していくというアツい展開。これは今までのMCUにはなかったパターンですね。

後キャプテンの扱いも好きでした。少しお堅い作品が続いていたのでアメコミの良さを感じられて良かったです。

 

 

20.ダンケルク

f:id:pccityboy:20171227001354j:image

映画向きでない題材を群像劇、映像、音楽で補っているのはさすが。
ただこれまでのインセプションダークナイトのような派手なシーンやメメントインターステラーのようなこれと言える主人公もおらず物語はいかにして脱出するかというその1点のみで展開されていきます。
ホロコーストが題材の作品やこの世界の片隅にのような戦争下で生きる人々を描いたもの以外の従来の戦争映画というのは敵味方のドンパチがあり、そこで繰り広げられるドラマを映し出している作品が多くありますが、それが無い分いささか退屈に感じる人がいるのも分かります。
自分がイギリス人だったらまた捉え方が違っていたのかもしれないです。チャーチルすげえええって絶対なると思いますし。