気ままに生きます

人生いろいろ

2017年 公開映画11〜15本目 「メッセージ」「名探偵コナン から紅の恋歌」「マンチェスターバイザシー」「パトリオットデイ」「ライフ」感想

11.メッセージ

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この映画は本当に自分と合わなかったですね。

疑問点があまりにも多すぎました。
まずなぜ一端の言語学者が宇宙人との通訳も兼ねてやっているのか。
言語を読み解くのと、宇宙人と交信するにはまた別の能力が必要な気がしますが…
まあそこはいいでしょう。
序盤は得体の知れない生物、臨場感のある音楽、この先どうなるか全く想像のつかない展開でワクワクしました。
しかし、風呂敷を広げすぎて畳み方が分からなくなったせいなのか、途中から「宇宙人との交信の結果未来が見える能力を手に入れた」という設定を追加し、そこから一気に無茶苦茶になった感が否めないですね。
地道に言語に関して調査を続けてきたのに最後は誰にも見えないところで宇宙人からメッセージを受け取り、そのメッセージを受け取ったという映像や画像などの証拠もないのにそれを数字者が盲信するというとんでもない展開。
肝心の宇宙人も3000年後に人間の助けが必要だから今来たというザックリとした抽象的な理由ですし、なぜ12機も来たのかも結局分かっていないです。

そしてラストは宇宙人を放ったらかしにしてラブロマンス。冒頭から過去の回想と思われていた子供の死が実は未来の話だったというオチ。その未来が見えるのにそれでも数学者を愛するという悲しい結末。
ミステリアスなのは宇宙人だけにしてくれと思いました。
大人のSF、哲学的な映画という割に一番大事な「何のために宇宙人が来たのか?」という目的の部分が適当すぎた印象。

壮大な設定の落とし所が愛っていうのもなんかチープでした。

 

12.名探偵コナン から紅の恋歌

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「らーーーん!!」のないコナン映画は斬新。
冒頭のアクションシーンで笑いをとったかと思えば内容もしっかりと作り込まれている良作。
ただ平次と和葉が池にダイブするシーンは完全に天国のカウントダウンの爆風を利用した跳躍と重複していました。さすがに脱出シーンはネタ切れなんでしょうか?
しかし、大阪組が出る回はやはり安定感がありますね。
個人的にコナン映画史の5本の指には入ります。

平次の「手離したら…殺すで」は今年の映画の名セリフの1つだと思います!

 

13.マンチェスター・バイ・ザ・シー

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過去と現在を行き来する映画は多いですが、この映画は少し分かりにくいので集中して見る必要があります。そしてその魅せ方が秀逸。

核心には触れず少しずつ過去を描写していくことで、主人公の身に何があったのか、なぜマンチェスターバイザシーを離れたいのかその理由が少しずつ紐解かれていきます。

また、行間を読み取るシーンが多く、まるで小説を読んでいるかのような感覚を味わえました。

船上で主人公に釣りを教わっていた男の子が10年後に彼女に船の操縦方法を教えている場面が好き。

もう一度見たくなる映画。2017年アカデミー賞脚本賞

 

14.パトリオット・デイ

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序盤の何気ない日常シーンが、後におのおのに降り掛かる悲劇とは対照的に描かれており、テロが奪ったものの大きさを思い知りました。ノンフィクション映画ということもあり、説明調になりがちな所で緊張感の走る場面が矢継ぎ早に展開され、ストーリーが進むにつれて引き込まれっていきました。

犯人の、イスラムの人々に対する偏見を持つアメリカ人に対して復讐を行う、という犯行動機がなんとも物悲しかったです。実際には事実であったものの、警察や市民がイスラムの犯行と断定し非難しているという場面が当たり前のように描かれている点が気に入りませんでしま。しかし、日本人が中国や韓国に対して一般的に持つ全体的なイメージの様なものだと考えると少し納得がいきました。

と同時にこういうテロの際に一致団結できるアメリカ人に対してたくましくも思い、また同時に羨ましいとも感じました。国を愛する、犯罪に決して屈しないという心は純粋に素晴らしいと思います。平和な日本では、他人に対して不干渉であってもどうとでもなります。

ラストシーンはそんなアメリカの良い所を凝縮したようなシーン。客席のみんながみんな泣いていました。ノンフィクション映画はやっぱり良いです。

 

 

15.ライフ

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未確認生命体×宇宙船。
同名の名作映画がありますがこれはまた別の作品。
ありそうでなかったスリリングな設定で、船内に「何か」がいるという、パニックを助長する演出が終始あり、スクリーンから目が離せませんでした。

血飛沫が上がるシーンも無重力空間の船内では一滴一滴が水玉のように噴き出し、恐怖心が一層増しました。
目を塞いだり、逸らしたくなりますがついつい怖いもの見たさで薄めで見てしまいゾッとするような場面や、突然ピンチに巻き込まれる場面が散りばめられている、パニック映画の醍醐味が凝縮された作品でした。

ラストシーンも非常に良かったです。こういう作品は大抵は残り30分ほどで結末が見えますが、今回に関してはさすがにこの展開は予想していませんでした。
「ライフ」というタイトルが未確認生命体とラストで生命体を倒して無事地球に帰還する人間の命の2つにかかっているみたいな意味があるんでしょという自分自身の想像を見事に裏切られました。

ジェイク・ギレンボールの映画はハズレがないですね。

続編があるのか。気になります。