感情表現が下手なだけで、実は優しい心の持ち主というのは世の中にはたくさんいる。
妻を亡くし早く後を追いたいと自殺未遂を繰り返したおじいさんが、次第に周囲の人と打ち解けていく内に覗かせる本当の優しさはどこかグラントリノに通ずるものを感じる。
ストーリー重視、映像重視の映画も当然素晴らしいが、
この映画はオーヴェという短気ではあるもののなんだかんだで教えてくれるおじいさんありきで展開していく人物重視の物語である。
内容的には起伏のあるストーリーではないものの、時々クスッと笑えて最後には泣ける。スウェーデンで歴代興収ランキング3位にランクインしたということだが、それも納得の作品である。