自称玄人
世の中にいる「自称玄人」は往々にして厄介な存在である。
自分自身もそういった存在に嫌悪感を感じつつも、似たような感情を抱いてしまうのが痛いところである。
先にあげたマンガや音楽において、ある特定の期間のストーリーや音楽性を好んでいるだけなのに、その作品や音楽に対してレッテルを貼り、自分好みの展開や世界観を構築する。そして、少しでもそこから逸脱してしまったものに対しては「変わった。もうオワコン。売れ線に走った。」と自己中心的な意見を呈してしまうのである。
しかし、流行になる以前から認知しており、好んでいた自分が、今の在り方を素直に受け入れることにより、他の「分かっている」人達に誤解や失望を与えたり、在り来たりな意見だと罵られることを怖れているのは紛れもない本音である。
だが、どの人気コンテンツにも1番多いのが「にわか」と呼ばれる層である。結局は多数派を占める「にわか」と呼ばれるようなポジションではなく、一線を画した存在でありたいだけなのだ。